2020年8月2日朝、川崎市の首都高速湾岸線でスポーツカー(ポルシェ)と乗用車が衝突し、乗用車に乗っていた夫婦が死亡するという事故が起きました。
この事故を後ろを走るトラックがドライブレコーダーで録画していた映像から、事故当時のポルシェのスピードや事故原因などを解析してみました。
目次
ポルシェがbBに突っ込む事故の概要
警察によりますと、2日午前8時15分ごろ、首都高速湾岸線でポルシェと乗用車が衝突し、乗用車を運転していた内山仁さん(70)と同乗していた妻の美由紀さん(63)が病院に運ばれ死亡しました。美由紀さんは衝突の衝撃で高速道路上に投げ出されたということです。
警察はポルシェを運転していた会社役員の彦田嘉之容疑者(50)を過失運転傷害の疑いで現行犯逮捕しました。彦田容疑者は「スピードを出しすぎちゃった」「100キロ以上出していたのは間違いない」と話しています。乗用車の後ろ部分が大破していることなどから警察は彦田容疑者の車が追突したとみて調べています。
(画像・記事引用元:テレ朝ニュース https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000189873.html)
その後の現場検証で、現場にブレーキの跡がなかったことが分かりました。
乗用車の後ろの部分が大破していることなどから、彦田容疑者の車がブレーキを踏まずに乗用車に追突したと伺えます。
事故発生時のドラレコ映像!
事故発生時のドライブレコーダーの映像がこちらです。
なんの躊躇もなく前を走る乗用車に激突してますよね?
それにこれはどうみても100キロ程度のスピードではないと思います。
ポルシェのスピードは何キロくらい出てた?
ではこの時ポルシェはどのくらいのスピードが出ていたのでしょうか?
動画のフレームレートは9.97fps。なのでフレーム間隔は約0.1秒。高速道路の白線は8mで、1フレームでほぼこの距離を移動してるように。
時速の計算式を以下として
8m(走行距離)÷1000÷0.1秒(移動時間)×60×60算出される衝突直前の速度は時速288km/h
出しすぎどころじゃないのでは? pic.twitter.com/neAoaO6lZ8
— 嘘松クラッシャータビノ (@picsyesterdby) August 6, 2020
”動画のフレームレートは9.97fps。なのでフレーム間隔は約0.1秒。高速道路の白線は8mで、1フレームでほぼこの距離を移動してるように。
時速の計算式を以下として
8m(走行距離)÷1000÷0.1秒(移動時間)×60×60
算出される衝突直前の速度は時速288km/h
白線の距離を完全には移動してないようにも見えるから、移動距離を7mとすると時速252km/h
短く見積もって6mとしても時速216km/h”
嘘松クラッシャータビノさんが計算してくれた数字を見ると、なんと遅くて216キロ、速ければ288キロ!!
どちらにしても法定速度を軽く超えていることはわかりますね。
さすがポルシェ…と感心している場合ではありませんが、こんなスピードは普通の乗用車では到底出せません。
スポーツカーを運転する人には、ドライブテクニックも責任も必要になるので、専用免許証が必要なのでは?と思う人も当然いるかと思います。
トラックが車線変更しなければ事故は起きなかった?
このドライブレコーダーを録画していたトラックは、よく見ると右に車線変更をして、そこに後ろからポルシェが猛スピードで走ってきて乗用車に追突してるのがわかります。
もしこのトラックが車線変更をしなければ事故は起きなかったのでしょうか?
もしかしたらそうかもしれません。
さすがにポルシェでも、そのスピードで突っ込んでもトラックに勝てるわけがありません。大破して怪我、あるいは死亡したのはポルシェの運転をしていた彦田嘉之容疑者だった可能性が高いです。
高速道路を走行するうえで、3車線ある場合遅い車は1番左を走ります。
真ん中は走行車線で、1番右の車線は追い越し車線になりますよね。(私が教習所で習った当時のままなら)
だとすると本来ポルシェはこのスピードで走りたいなら、自分より遅い車を追い越したいはずなので1番右の車線を走っているはずです。
YouTubeの映像を切り取りながら、画像を追って見てみましょう。
ここではトラックは真ん中の走行車線を走っています。
ここで1番右側の追い越し車線に移動していえることがわかります。
トラックが追い越し車線に完全に移動してから、真ん中の走行車線を後ろから走ってきたポルシェがスピードも落とさずに乗用車に突っ込みました。
確かにトラックが車線変更しなければ、それをポルシェが追い越そうと1番右の追い越し車線に変更してそのまま通過していたかもしれません。
ですが、後ろから猛スピードの車が迫ってきたらあなたならどうしますか?怖いですよね?たとえトラックという頑丈な車に乗っていたとしても事故に巻き込まれたくはないでしょう。
通常なら1番左の遅い車が走る走行車線に移動しますが、映像を見てわかるようにすでに左の走行車線にはずっと別のタンクローリーが走っています。「Shell」と見えるので、このトラックに追突でもしようものなら大惨事です。
この事故は絶対的にスピードを出し過ぎて入っていたポルシェが悪いのであって、車線を変更したトラックが悪いことはないと言えるでしょう。
ネットの反応
この事故に関するネットの反応です。
乗用車が90ぐらいでポルシェは150ぐらいだな。スピード出したことにとやかく言わないけど、出す以上は止まるとか、避けるとかしなきゃいけない。ブレーキングで減速すべきだし、その性能がある。いっちまえ!にしたってポルシェはフロントに荷重乗ってないと曲がんないよ。ポルシェ乗りの恥晒し。
— こぼれうに (@mr_otani) August 6, 2020
これ911GT2優に200㌔以上出てる。
その状態でトラックのサイドミラーに写ったのは、たぶん、点の様な911。
まともなら当然車線変更して良い距離であり、911側もブレーキを踏めば全然問題ない……はずの状態だった。
トラックの責任云々言ってるのは、200㌔オーバーの尋常でない速度感を知らない人。
— FK8鈴鹿アタッカー (@FK883618259) August 6, 2020
なぜこの動画でトラックが悪く言われるのか。
高速道路はレース場じゃないんだよ。
普通の速度で走ってたら対応できたし、前に車がいてもブレーキすら踏んでないんだから情状酌量の余地なぞない。— Nyarla@甲甲甲甲 (@fulltup) August 6, 2020
首都高湾岸線のポルシェとbBの事故のドラレコ映像。
「スピード出しすぎちゃった」のレベルじゃない。避けようがないじゃん。殺人だよこんなん…。 pic.twitter.com/gS29MNeva1
— ヴェル◢͟│⁴⁶ (@hinatazaka46TRD) August 6, 2020
確かに「殺人」に値する罪だと思います。
高速道路はレース場じゃないですよ!このスピードで車にぶつかったら人を殺してしまうこともわからずにスポーツカーをぶっ飛ばすなんてあまりに非常識です。
もしわかっていてやったのならやはり故意ではないにせよ、いずれ彦田嘉之容疑者は誰かを傷つけるか殺していたと思います。
まとめ
ドライブレコーダーの映像を見て、本当に悲しくなりました。どうしてルールが守れないのでしょうか?どうして自分のことしか考えられないのでしょうか?スポーツカーのスピードを楽しみたかったのか、それとも周りに見せつけたかったのかはわかりません。もしかしたら彦田嘉之容疑者の家族になにかあって急いでいたのかもしれません。
それでも亡くなったご夫婦のことを考えると、過失運転傷害というには悲しすぎる事故だと思います。